映画『ラストマイル』が話題になっています!
特に話題にとなっているのは、映画内で出てくる暗号「2.7m/s→0 70Kg」についてです。
映画を観た方の多くが、この暗号の謎についてなかなか理解できないまま作品が終わってしまったようです。
結局「2.7m/s→0 70Kg」ってなんだったの?どういうこと?
そんな疑問を持たれた方に、理解できるようにラストマイルの「2.7m/s→0 70Kg」の本当の意味について、徹底解説していきます!
ラストマイル 2.7m/s→0 70Kgの本当の意味は?徹底解説!
映画『ラストマイル』で多くの疑問と考察を巻き起こしている暗号『2.7m/s→0 70Kg』に込められた本当の意味とは一体なんなのでしょうか?
2.7m/s→0 70Kgは作中でロッカーに記された暗号で、この数字がさらに映画視聴者の謎を深めてしまったようです。
では、この数字について一つずつ詳しく解説していきましょう!
2.7m/s=ベルトコンベアの移動速度&人の歩行速度
はじめに、「2.7m/s」という数字はベルトコンベアの移動速度と人の歩行速度を表しているようです。
作中では、過酷な労働環境を強いられている物流業界で働く従業員たちが、疲弊している様子が描かれています。
会社の指示により、効率を重視して”機械”のように働くことを求められている”人間”たち・・・。
つまり、この数字は単に移動速度という数字だけではない意味が込められていると思われます。
ベルトコンベア(機械)=人
いわば、現代社会の労働環境下で機械と人が同列で扱われてしまっている現状を示唆している数字にも捉えられます。
なかなかショッキングな内容ですね・・・。
70kg=一般男性の体重
次に、「70kg」とは一般男性の体重を表しているようです。
作中では、過酷な労働環境の中疲弊した労働者『山崎』が、物流システムを止めるため自らを犠牲にして自身の体重(70kg)でベルトコンベアを止めようと高所から飛び降りましました。
しかし、無情にも山﨑がベルトコンベアーから離されると、ベルトコンベアーは一時的に止まっただけで、すぐに動いてしまいました。
”1人の人間”の命をかけた行動を、会社はシステムを動かすためにすぐに対処し動かし始めたわけです。
つまり、この「70kg」という数字も単に一般男性の体重を表しているものではなく
70kg=一般男性の体重=荷物の重さ(質量)
いわば、現代社会における効率を重視したシステムは、人間を単なる”質量”として扱っている一面があることを示唆していると考えられます。
効率を重視するあまり、何か大切なものを忘れかけているのかもしれません。
0=システムを停止させること
最後に、「0」とは物流システムを停止することを表しているようです。
山﨑は自身を犠牲にして、ベルトコンベアの停止を試みました。
システムを停止させることで、過酷な労働環境が見直されることを願った上の行動でした。
しかし作中では、その後もほぼ同じように会社は動き始めてしまいました。
1人の自身を犠牲にした勇気ある行動は、まるで無意味だったかのようです。
0=無意味
効率化を求めて、システムが構築された現代社会において、”人間ひとり”の行動は多少の影響を与えるが、そのまま進み続けることを示唆しているのではないでしょうか?
何か似た感覚を、皆さんも日常生活で感じていませんか?
2.7m/s→0 70Kgの本当の意味はベルトコンベアーを停止させることではない!
作中登場する暗号「2.7m/s→0 70Kg」の数字ひとつひとつを分けて解説してきました。
全ての数字を深読みして、考察すると以下の通りです。
・ベルトコンベア(機械)=人間
・70kg=一般成人の体重=荷物の重さ(質量)
・0=無意味
これらのメッセージをまとめると・・・
現代社会の効率化を重視したシステムでは、人間は機械のように扱われている。一人の人間としてではなく、物と同様として・・・。一人が行動を起こしたところでシステム下ではほとんど影響は無い。
この暗号にはベルトコンベアーの停止以外に、このような真のメッセージが隠されていると考察します。
ラストマイルが2.7m/s→0 70Kgの本当の意味とは!?作品を通じて世間に伝えたいこと3選!
ラストマイルという作品が「2.7m/s→0 70Kg」という暗号を通じて、本当に伝えたかったことはとても深いものだったのではないでしょうか?
「2.7m/s→0 70Kg」という数字を考察する上で、なかなかショッキングな内容となってしまいましたね。
映画の中の世界として割り切れない部分も感じれる作品だったように思います。
ラストマイルが作品を通して、世間に伝えたかったことについても考察していきます。
①人間を数字や効率性だけで評価するシステムへの批判(2.7m/s)
ひとつめは、効率を求めるあまり人間をシステムの一部として人間を扱っていることへの批判を伝えたかったのではないでしょうか。
2.7m/s=ベルトコンベア(機械)=人間
人間は、機械と違い”心や感情”があります。
確かに、同じ時間でたくさんの成果を出せる人は”高い生産性”として優秀とされるかもしれません。
しかし、そんな優秀な人でも気持ちの浮き沈みによってパフォーマンスが安定しないこともあるでしょう。
心や感情の無い機械と同じように、人間を扱ってしまいがちな現代社会への批判も込められているように感じました。
②過酷な労働条件や精神的ストレスへの警鐘(70kg)
ふたつ目は、現代社会の労働条件における、精神的ストレスへの警鐘を伝えたかったのではないでしょうか?
70kg=一般成人の体重=荷物の重さ(質量)
人間をシステムの一部として、まるでモノのように扱っている職場が存在しているのも事実です。
精神的ストレスを感じてしまうと、仕事のパフォーマンスも落ちて生産性が下がることもあるでしょう。しかし逆も然りです。
人間が人間らしく働けるように、過酷な労働条件などの見直しを行わなければならないという警鐘を示唆しているように感じました。
③人間性を無視した効率至上主義への疑問提起
最後に、効率性を重視するあまり人間性を無視している現代社会に対する、映画を観た人たちへのメッセージも込められているのでは無いでしょうか?
0=無意味
AI技術の進歩などで、機械化で効率をあげて生産性をより高めていく形が正解となりつつある現代社会です。
AIなどの人工知能や機械には、感情いわゆる人間性がありません。
それは、メリットでもあり、どんなことを求めても安定した結果を出してくれます。
しかし、人間性が必要な仕事や業務があった方が本当は良い場面があるのかもしれません。一人の人間の行動が無意味なわけがありません。
業務の間の無駄話や、ちょっとした一手間が本当に無駄とされかけている現代社会。
機械化によって、効率の良い仕事と生産性の向上は図れるかもしれませんが、何か大切なものを失いかけているのでは無いかという問題提起も、映画鑑賞者に訴えかけているように感じます。
まとめ
ラストマイル 2.7m/s→0 70Kgの本当の意味について紹介しました。
特にこの「2.7m/s→0 70Kg」の暗号の意味についてはたくさんの謎と考察が巻き起こっています。
作中では、ベルトコンベアーを止めるという暗号であるとされていましたが、深読みして考察していくと、現代社会への批判や警鐘、問題提起といった”本当の意味”が隠されているようにも感じます。
とても深い映画で、2回目3回目と観たくなるような映画でしたね!
この意味を理解して、もう一度ラストマイルを観ると、新たな視点で楽しむことができるかもしれません!